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高血圧

高血圧はなぜ健康に良くないの?

高血圧はなぜ健康に良くないの?

〜放っておかないために知っておきたいこと〜

こんにちは。今日は「高血圧」についてのお話です。
健康診断や病院で「血圧が高いですね」と言われると、少し不安になりますよね。でも、症状がないことも多いので、「まあ大丈夫だろう」と思ってそのままにしてしまう方も少なくありません。

しかし、高血圧は放っておくと知らないうちに体のあちこちを傷つけ、さまざまな病気につながります。なぜ高血圧が健康に良くないのかを、できるだけわかりやすくお伝えします。


血圧とは何か?

血圧とは、血液が血管の壁を押す力のことです。
心臓がポンプのように血液を送り出すとき、血管に圧力がかかります。これが血圧です。

  • 上の血圧(収縮期血圧)…心臓が縮んで血液を押し出したときの圧力

  • 下の血圧(拡張期血圧)…心臓が休んでいるときの圧力

一般的に、上が140mmHg以上、または下が90mmHg以上の状態が続くと「高血圧」と診断されます。


高血圧が健康に良くない理由

高血圧そのものは痛みも苦しみもありません。だから「沈黙の病気」と呼ばれることもあります。でも、血管には常に高い圧力がかかり続けています。イメージすると、ホースに水を強く流し続けているようなものです。

この状態が長く続くと、どうなるでしょうか?

1. 血管が傷む

強い圧力がかかると、血管の壁に小さな傷ができます。
その傷を修復しようとして「動脈硬化」が進みます。動脈硬化とは、血管が硬くなり、内側が狭くなる状態です。

2. 臓器に負担がかかる

血管は全身に広がっていて、脳、心臓、腎臓など大切な臓器に血液を届けています。血管が傷んで狭くなると、血液が流れにくくなり、臓器が必要な酸素や栄養を受け取れなくなります。

3. 命にかかわる病気につながる

高血圧を放っておくと、次のような病気のリスクが大きく上がります。

  • 脳卒中(脳出血・脳梗塞)
     脳の血管が破れる、または詰まる病気。突然半身が動かなくなったり、命を落とすこともあります。

  • 心筋梗塞・狭心症
     心臓の血管が詰まることで胸の痛みや呼吸困難を起こし、重症化すると致命的になります。

  • 腎不全
     腎臓の細い血管が傷んで働きが落ち、人工透析が必要になることもあります。

  • 大動脈瘤・大動脈解離
     大きな血管に負担がかかり、壁が膨らんだり裂けたりする病気で、破裂すると命にかかわります。

つまり、高血圧は「血管を静かに傷め続ける病気」であり、その結果として命に関わる大病を引き起こすのです。


「少しくらい高くても大丈夫」は危険

「上が150くらいなら歳のせいだろう」
「今まで大丈夫だったから平気」

そう考えてしまう方もいます。ですが、実際には 少し高い程度でも長く続くことが問題 なのです。年齢が上がると血管がもろくなり、若い頃よりもダメージを受けやすくなります。

血圧は毎日の積み重ねで臓器を傷つけていくので、「症状がないから安心」とは言えません。


どうすれば予防・改善できる?

高血圧を防ぐ・改善するためには、日常生活がとても大切です。薬を使うこともありますが、まずは生活習慣の見直しが基本です。

1. 塩分を控える

日本人は塩分を摂りすぎる傾向があります。目安は 1日6g未満
ラーメンのスープを残す、漬物や味噌汁の量を減らすなど、小さな工夫が効果的です。

2. 野菜や果物を増やす

カリウムを多く含む野菜や果物は、体の中の余分な塩分を排出してくれます。

3. 適度な運動

ウォーキングや軽いジョギングなど、有酸素運動が効果的です。無理をする必要はなく、1日30分程度からで十分です。

4. 体重管理

肥満は高血圧の大きな原因です。特にお腹周りの脂肪(内臓脂肪)を減らすことが重要です。

5. 禁煙・節酒

タバコは血管を傷め、アルコールの飲みすぎも血圧を上げます。お酒は「適量」を心がけましょう。


薬が必要な場合もある

生活習慣の改善だけで血圧が下がらない場合や、すでに臓器に負担が出ている場合には、薬でコントロールすることが必要です。薬は「一生飲まないといけない」と不安に感じる方もいますが、実際には 血管や臓器を守るための予防薬 という役割が大きいのです。

薬をうまく利用することで、脳卒中や心臓病のリスクを大幅に減らすことができます。


まとめ

高血圧は症状がなくても、放っておくと血管を静かに傷め続けます。
そしてある日突然、脳卒中や心筋梗塞といった重大な病気として現れることがあります。

だからこそ、定期的に血圧を測り、生活習慣を整え、必要なら薬を使って「血管を守る」ことが大切です。

健康は日々の小さな積み重ねから。今日からできることを一つずつ始めてみましょう。

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